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ジャスミンの間違い

「お隣さん」と「我が家」の間に自然生えし、

育ちすぎて収拾のつかなくなっていたジャスミンの蔓を、

お隣さんと一緒に伐採、掃除、片付けをしました。

いや〜気持ちよかった!

 

そしてこのことを通じて、縄張りに対する人間の本能や

問題解決の糸口など講談の勉強にもなりました。

 

(繁茂しすぎたジャスミン)

 

 

*「ジャスミンの間違い」 2019.5.3

 

 

問題のジャスミンの元の根は、お隣さんとわたしの家の

ちょうど狭間から生えていた。

 

ジャスミン狭間の戦い⁉

 

小規模で咲いていた時は、香りも良くお隣同士どちらに

蔓が伸びようとも責め合うこともなく、お互いに景色を

楽しんでいた、お隣さんと共有の植物ジャスミン。

 

この一年で急成長!なんと我が家の二階の窓が開かなく

なるまでになったからさぁ大変

香りも強すぎて鼻がもげそう…。近頃はお隣さんもわたしも

お手上げ状態だった。

 

といってもつい最近まで「このジャスミンは、お隣の敷地

から生えてますよねぇ。そちらが可愛がってるなら切れない

ですねぇ…」という思いもあったため、なんとなく踏み込

めずに、日々の忙しなさにかまけて放置していたのです。

 

そのうちにみるみる伸びてお化け状態に。。。

 

お隣さんとは味噌も分け合うほどの間柄(…いや分け合った

ことは実際ないが、留守が続く時の郵便受けの管理など、

いろいろな面で助けて頂いている)。

ちょっとしたことで、嫌な気持ちにはなりたくない、というの

が本音だった。

 

しかし、葉の勢いが最高潮を迎える夏前になんとかしたいという

気持ちも本当で…。

 

そんな折も折。

連休後半に入った昼下がり。

 

玄関掃除をしていた所、帰宅されたお隣さんの奥さんと目が合った!

にっこり笑ってジャスミンを見上げながら…

 

 

「これ、自然生えだねぇ。」

 

とおっしゃる。

 

わたしはホッとして

 

「本当ですねぇ。自然生えですねぇ…」

 

と答えた。

 

「困っちゃったねぇ」

 

「そうですねぇ」

 

 

しばらく沈黙が続きながらも、「そうか、お隣さんの可愛がって

るジャスミンじゃないんだ!」じゃあ、年下の私が動こう!と

すぐさま大家さんに私から電話をすることに。

 

 

「わたし、大家さんに電話してみますね」

 

「悪いわねぇ、助かるわ。」

 

 

「姐さん」を立てることには普段から慣れている(笑)。

 

 

落ち着いて。落ち着いて。

だれも悪くない。

大ごとにはならない。

 

 

お隣さんとは協力体制が出来ている。

あとは大家さんに掛け合えば良いだけ。

隣りもうちも「大家さん」の土地だもの。

本来ならば大家さんの管理だから、大家さんが気付いて、

大家さんが早めに処理していただくのが筋なのだ。

 

 

でもそんな難しそうな主張をわざわざしなくても

良い。。。

 

 

電話がつながり「ジャスミンがそろそろ大変なことに

なってます…」と大家さんに伝えてみた。

 

 

早速大家さんご本人が見に来られて確認されたので、

後日「伐採の専門家」が来てくれるかと思いきや…、

 

 

なんと大家さんご自身が大きな枝切りバサミを片手に

梯子段を登り始めた!!

 

 

斬新な展開!!

 

 

大家さんは齢80は過ぎようという後期高齢者。

怪我したら大変だぁ!いくらなんでも一人で作業させる

わけにはいかないし…。

 

さぁ一体どうなってしまうのか⁉

 

続きは又次回!

 

 

・・・と言いたい所ですが、講談じゃないので片付けます。

 

 

すぐさまお隣さんのチャイムを鳴らし、

 

「桑原です。今大家さんが自らジャスミン切り始めましたぁ。」

 

「え??そりゃあ大変!」

 

男手が必要だろうと…、お隣さんのおじさんが出て来て…、

お隣のおじさんと私でしばらく状況を見守ることに。

 

 

とにかく大家さんは齢80は過ぎている…。

 

 

責任を遂行しようという気持ちは嬉しいが、

怪我でもされたら一大事。大家さんの登る梯子に

私は必死にしがみついて懸命に降りるよう勧めた。

 

 

「大家さん、専門家を呼びましょう。

 作業は連休明けで良いですから、まずは降りて下さい」。

 

 

何度も何度も大家さんに話しかけるが、

大家さんは頭上から「大丈夫です」の一点張り。

 

 

ずんずんずんずん…地面から二階に向けて壁伝いに絡まり

生い茂っているジャスミンの群生の中にハサミを入れなが

ら登っていく…

 

 

大丈夫か!?じいさん!

 

 

人間は不安になると足元がぐらつくもの。

ここはもう、大家さんご本人に「俺に任せとけ!」

自信を持たせる他はない。足腰を盤石にしてもらう為に。

 

 

お隣さんのおじさんと私は、心を一つに、わざと大きな声で

大家さんのハサミさばを褒めまくった!

 

 

「いやー、大家さんは、さすがに広いお庭に

 背の高い木を植えてらっしゃるから高所の

 ハサミの入れ方が上手いですね〜〜」

 

 

「本当ですね。足腰もしっかりしてる、

 さすが大家さん!上手い!上手い!」

 

 

大家さんのハサミに力がみなぎり始めた!

ジャスミンの花と葉っぱはバサバサバサバサ落ちてくる。

みるみる顔つきの変わる大家さん。

 

 

そのうちに私に向かって…

 

 

「奥さん、今電話線を切ったかもしれません。

 確認してみて下さい」

 

 

口調は「幸せの黄色いハンカチ」を高所にくくりつける

高倉健。。。だが、じいさん!何を言い出してるんだ〜〜!

 

と思いつつ、

 

「すぐに確認します」

 

私はいったん自宅に戻り、電話線の無事を確認した。

 

(一体なんの線だったのか?)

 

 

そのうちに隣のおじさんも、これは俺も加勢しなくては

大事な線を切られたらたまらないと、枝切り用のチェーン

ソーを取りに行き、大まかにずんずんカットされたジャス

ミンの蔓の周りの葉っぱを刈り出した

 

 

間違った線を切らないように、あっしが視界を拡げますよ〜

 

うぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!

 

 

「きゃ〜〜!お隣さん!凄い凄い!!

 壁が見えてきましたよぉ〜〜」

 

 

紅一点である私が、ふたりのおじさん達の健闘ぶりに

大声援を送り続ける。

 

 

多分このゴールデンウィーク中、女子に?こんなに

褒められたことはなかったのだろう…。

 

80歳前後のじいさん達が、男になった!!

 

女子の声援を我がものにしようと、ここからは

二人おじさん達が競りながらジャスミンの生い茂った

蔓を伐採しつづけた!!

 

一時間の格闘の末…

 

バサッ。

 

 

見事、繁茂しすぎたジャスミンが地面に落ちて来た。

 

 

ヤッタァ!!!

 

 

ふたりのじいさんは「どうだぁ」と言わんばかりの見得

を(した)切る!

 

パチパチ手をたたくアラフォー女子。

 

三人で後片付けをした後に

 

「じゃ、とりあえず後は様子を

見守りましょう。又何かあったらお知らせを」と、

 

共同作業をやりきった後の独特の気持ち良さで

心が一つになりながら、今回の「間違い」について、

誰を攻める訳でもなく、笑顔で、少し照れくさそうに

それぞれの玄関に帰っていったのでした。

 

 

小さな近隣摩擦が起きた時に、どう対処していくか。

相手を攻める主張だけでは何も解決にはならない。

 

 

良い気付きを教えてくれたゴールデンウィークの

収穫だった!

 

 

 

 

 

 

今、「清水次郎長伝〜興津河原の仲裁〜」

という、次郎長の名を一気に広めた「喧嘩の仲裁」の

噺を稽古してます。次郎長さん像に託された先人の

思いが、今回のジャスミンの一件を通じてもよくよく

分かり、ますます高座にかけることが楽しみに。

 

それぞれの思いや、行き違いの事実にしっかりと耳を

傾けることが、仲裁にはまずは大事。あとは普段の

コミュニケーションで信頼を得ることです。

 

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