アルバムを整理していたら、おじいちゃんと
おばあちゃんの今年の春の写真が出てきた。
おじいちゃんは先月5日、実は亡くなってし
まい(94歳までがんばった!!)、おばあち
ゃんは寝たきりで今もがんばって生きている。
いいときも悪いときもありのままの姿を見せ
てくれたことが私の財産。
よっし、ガンバロ!!
お年寄りというのは
元気なときもあれば、
そうでないときもある。
相手には相手のテンポがある。
がっかりするのは、
相手が自分の思ったとおりに
反応しないとき・・・。
でも、こうしてもらいたい、と
思っていること自体が迷惑なことも・・・。
・・・これはお年寄りに限ったこと
ではないか(笑)。
今日はこうやって、ただただ
おばあちゃんと日向ぼっこしている。
はなこばあちゃんです。
今日は黒田武士!
『酒はのめのめ のむならば〜
日の本一の この槍を〜 』
よ〜よ〜
扇子を渡したら喜んでずーっと離しませんでした。
『扇子はね、両手で無理やり開くと、みんなに笑われるでね。
気をつけないかんよ。』
了解!!
3月1日に退院してきたおいじいちゃん。
今日からは、デイサービスをうまく利用しながら自宅での
生活が始まります。
かなり記憶は混同しており、自分が何故手術したのか
今どこにいるか分からず、寝ながらにして忙しく仕事を
したり(と思っている)散歩に出かけたり(と思っている)
時にはタイムスリップして兵隊にもどったり、まさにバーチャル
リアリティーを地で行くおじいちゃん・・・。
でも、やはり 家 というのは心地がいいらしい。
『お帰り〜』というと
『只今戻りました!』と言って、ニコニコしながら靴をなんとか
脱ぎ居間へ向かう。・・・挨拶だけはしっかりしている(笑)。
病院では歩こうとせず車椅子で移動していたが、
なんだおじいちゃん歩けたんだ!
生命の誕生から少しづつ進化を楽しめる赤ちゃんではないが、
生命の終わりに近づいていく人の、最後に残されたものを
一つ一つ確認できるのも、これまた楽しくありがたいことです。
帰宅するや早速仏間へ。
仏壇の前で手を合わすのが毎朝おじいちゃんの日課だった。
だからいろいろ記憶が混同してても、仏壇の前に来ると手を
合わせお経を唱えることが出来るらしい。( ..)φメモメモ。
時間をもてあましたらまず仏間!よしっ。
夕食の前、お仏飯をお供えするときに再びおじいちゃんと仏間
へ行く。他の家族が忙しくしていたのでおじいちゃんと二人で
参ります。一家の主がおじいちゃんなので、この部屋でおじい
ちゃんの前に座るということは絶対になかったのだが、もはや
正座のできないおじいちゃん。
仕方なく、椅子に座ってもらってるその前で、お経を唱えさ
せて頂きました。
後ろから聞こえてくるのはおじいちゃんの慣れたお経。
その前で、たどたどしく読む私。
終わったあと、
『おじいちゃんありがとね。なれないので下手でごめんなさい』と言うとおじいちゃんが・・・
『ええよ〜。肝心なのは気持ちやで、今のままやりなさい』
・・・あざ〜っす!!
そぎ落とされ、しかもごちゃまぜになった記憶の中で、
こういう気持ちがある・・・!
忘れないよ、おじいちゃん〜。